SDGsへの雑感

SDGs・サステナブル経営戦略セミナーに参加。
意識、知識の底上げになったと思うし、次回のワークショップも楽しみではあるが、ネット記事やYouTube等の無料メディアから得られる情報と大差ないように感じた。無論、「これについてのみ考える2時間」を捻出することには個人的には意味があったと思う。

以下、気になったことをメモ。

1.それはサステナブルなのだろうか。
プロコンの先生に来ていただいたのだが、研修費200万、対面のみ、資料を紙でどっさり配る、県外から飛行機を利用して移動。これはサステナブルなのだろうか。データにすると複製されるし情報価値が落ちるから対面&紙はわかるが、どんなモチベーションで受ければいいのか、序盤の5分くらいはもんもんとした。

2.俺の一生は100万分の1秒なんだが。
地球45億年の歴史を1週間にすると、現代の高度な社会ができたのは土曜日の真夜中(それはつまり破壊が始まったのは「今さっき」との比喩)であって、「あなたは日曜日の朝を迎えられるか?」という問いがあった。
いや、そのスケールで言えば、俺の一生は土曜日の真夜中に一瞬で終わるので、いずれにせよ日曜日の朝は来ない。
この演出(問い)は、ほとんどの人は当事者意識を持ちにくいことを自ら証明するような問いになってしまっている。SDGsの入り口は、まるで宇宙空間から地球を見ているかのように壮大で誰の目にも正しくて立派だ。ところが、「じゃああなたの会社もやって」と言われると、途方に暮れる。やらないよりやったほうがいいことは百も承知。でも差し迫ってやらなければいけないことが(一般人の感覚では)目の前にわんさかあって、「それは本当にやらないといけないことですか?」といったありがたいお言葉は世に蔓延してるが、多くの一般人には「やらなければいけないことなんですぅ」という感じ。これが、SDGsという綺麗な言葉ではなくて、「てめぇの人生を犠牲にして地球を維持しろ」ならわかりやすい。

3.ビジネスシーンにおけるSDGsは、GAFAMと大企業に任せておきたい。
わかりますよ、サプライチェーン全体の話だって。大企業がそれをIRするから一次請け、二次請け、三次請けと、変革が広がると。お前らも例外じゃないし投資家はみんなESG重視になってると。だけど我々のようなソフトウェア開発企業は物質を作りだしてないし、社会インフラを持っているわけでもない。いずれ世界は巨大企業が(資本主義的な文脈で)支配して、ほとんどの人が働かない未来が来るなら、大変恐縮だがGAFAさん達に頑張ってもらうしかないのかなと。

SDGsを決してマーケティングの道具ではないとするならば、そういうことになっちゃうかなと思った。
あと、こういうときちゃんと質問時間をとってほしい。聞きたいことがあったのに。
(SDGsが企業イメージを向上させ優秀な人材を囲い込めるとか言ってたけど、それだとやっぱり一義的にはマーケティングなのかなと思ってしまうし、採用についてはジョブ型にシフトしたほうがサステナブルではないですか?と聞いてみたかった。)

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