猿ヶ京。これまで通過することは多々あったが、滞在することはなかった。上越新幹線でも江戸-越後を幾度となく往復したが、上毛高原駅で降りたことはなく、横目にただただ通り過ぎるばかりだった。
このあたりは、みんな大好き上杉家や牧野家が愛顧した宿場町で、同じ越後人にとっては少し血が騒ぐというか、知ってもいないのに少し懐かしみ・ノスタルジーを感じる土地である。
このたび所用で一泊することになったので、ついでに一発飛んでおくことにした。



年初のバンジーは「開運バンジー」と言うらしい。なんでもかんでも開運だとか新春だとか銘打って消費者を焚きつけるマーケティングは好みではないが、その程度のことをイチイチ敬遠してたら資本主義社会を泳ぐ適性がなさすぎるってもんで、きちんと乗っかって飛びましたとさ。

結果、良かった。終わったあと、このままもう一度飛ばせてくれと思うほど爽快だったので、感じたことを記録しておく。
恐怖はあったのか
あったと思うが、考えないようにしていた。もちろん申し込むときにはきちんとリスクを見積もりたいので、その確率が0.0002%で交通事故死に比べれば随分安全であることを理屈では理解しており、一方でそこに立てば理屈を超越した本能的な恐怖があることもわかっていたので、その場に立つまではとにかく「安全なんだから考える必要がない」と自己暗示をかけていた。その場に立ってからは一瞬で本能に飲み込まれたが、スタッフさん達が「ジャンパーに考える余地を与えない」雰囲気を作っており、その勢いのおかげで無事飛べた。
落ちているとき
声は出さないと決めていたが、ダメだった。絶叫することになった。自分はタワーオブテラーを無口に淡々と乗るクソつまらなヤローなんだが、今回ばかりは普段使わない発声系の腹筋痛が残るほどに絶叫した。
落下しはじめて、どんどんスピードが乗っかっていく感じは爽快だった。全身に空気抵抗を感じたあたりでおそらくロープでバウンドしたようだが、1つ目のバウンドの瞬間はあまり覚えていない。その瞬間を覚えていないことも本能的な防御反応の1つなのだろうか。
終わったあと
達成感は確かにあった。バウンドが一定止まって吊り下げ状態になるとおそらくそこで確実に安全な状況であると認識して、景色を見たりカメラの様子を気にしたりする余裕が生まれた。かつ引き上げられて終わりだと思うと寂しくて、ゆっくり引き上げてよーと思った。
飛び方のコツ
両手を広げて頭から行くのが正解らしい。足から行くと最初のバウンドの際に鞭打ちする場合があるので、思い切って両手を広げて頭から行けよと。終わってからインストラクターさんに助言をもらいに行ったのだが、ファーストバンジーとは思えないくらい自然でパーフェクトだったと言ってもらえて自信になった。あと、二回目以降は背中から倒れるようにいくやり方を使えるので、それも試したい。
料金は、未経験者:14,000JPY・経験者:9,000JPY