贈り物は、しょせん自己満足

相手に喜んでもらおうなんて、傲慢なのかもしれない。僕は、僕が良いと思えるものを贈りたい。もちろん、相手のことを考えて選ぶわけだが、自分が心から良いと思えるモノでない限り、心からの提案はできない。

ビジネス現場における「プレゼン」も同じ。そもそもプレゼンというのはプレゼントのこと。自分が心から良いと思っていない製品を提案するのは難しい。相手がどんなに欲しがっていようとも、僕自身がそれに納得できていないと後味が悪い。逆に、相手がどれだけ興味なさそうでも、僕自身が心から良いと思えるものは熱を込めて提案できるし、刺さらなければ退散するだけだ。それでさわやかだ。

たとえば、「これが欲しい」と直接的なリクエストを受けたとする。それを買ってプレゼントしたら確かにそれだけで十分と言えるだろう。だけど、いろいろな調査をする過程で、「いや、こっちのほうが良いと思う」を見つけてしまったとする。

すると、僕としてはいてもたってもいられない。その商品を心から良いと思えるのだから、相手がどんな反応をしようと自信をもってプレゼントできる。その結果、伝わらなかったとしてもそれでよい。

つまり、僕が僕の自由意志で相手に渡すのだから、その内容だって僕が100%決めて良いはずだ。気に入らなければ、煮るなり焼くなりその処方は相手が考えればいいことだ。だからといって、その後の関係に影響することもない。

僕は僕の価値観を優先して提案内容を選択し、相手は相手の価値観を優先して採用するかどうかを選択した。どちらも間違っちゃいない。これが、渡すからには使ってもらおうだとか、もらったからには使わないといけないとか、そんなことを考えるからいけない。

僕が僕らしく、相手が相手らしくいることを追求したい。

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