グッドデザイン賞

この賞、よく見聞きするし僕もついついポチってしまうきっかけの1つではあるのだが、ひょんなことをきっかけにちょっと追いかけたくなって調べた。

数日前、ミッドタウン六本木にて、GOOD DESIGN STORE TOKYOが開催されていて、2023年度アワードの商品がずらっと並んでいた。ついつい1つ1つ手にとってはコンセプトを読み込んで小一時間を無駄にした。なかには、2023年度ではない少し前の受賞作品なんかもあって懐かしい感じもした。そんでもって、この賞の過去の歴史をいろいろしらべたので記録していく。

遡ること60年以上前の1957年、グッドデザイン賞の前身となる「グッドデザイン商品選定制度」から。
この年は、キャノンのカメラ、フルオートジグザグミシンとかが受賞している。見た目は現代とそう変わっていないのが驚き。

そこから10年後の1967年。ここで、テープレコーダー、ラジオ、テレビ、アイロン、掃除機といった、家電製品が軒並みエントリーされている。驚きなのは、ほとんどすべて松下電器であること。そのほかには、スズキのオートバイとか、ヤマハのオルガンとか、その後日本の大企業になっていく会社が軒を連ねる。なんかめちゃくちゃロマンがある。

さらに10年後の1977年。ここでもまだ、冷蔵庫だの電子レンジだの、家電ばかり。デザインもUXもすごい勢いで向上していき、いけいけどんどんの時代。

そしてまた10年後の1987年。僕もこの世に生誕して1歳を迎えている。このあたりになると、生活必需品みたいなものはもう充実しきっていて、ぜいたく品とか嗜好品に変わってきている気がする。たとえば、コーヒーメーカーとか、組み立て式おもちゃとか。

さらに10年後の1997年頃。もう黄金の平成なんよ。ついに来ます。折り畳み携帯電話、任天堂64、ノートパソコン。アツい。この辺からは、小型化やデザイン性の追求が始まって、昨今のテクノロジー至上主義の入り口に立った感じがする。

そしてここまでくるともう最近、さらに10年後の2007年頃。もう語ることはない。GPSだとか小型ジェットだとか、WILLCOM SIMだとか。
ウィルコム懐かしい。自分は実はウィルコムZERO3に飛びついたタチだ。スライドして開くQWERTY配列のキーボード、OSはWindowsCEだったかな?当時は周りで持ってる人もいなくて、なんかめちゃくちゃ最先端を行ってる雰囲気を醸し出してはみたものの、全然使えなかった。なんというか、今みたいにアプリとかが充実していたわけではないため、出先でメールを見たいビジネスマンとかでもない限り、使い道がなかった。イキってただけだった。でも、あのフォルムや質感は、格好良かったなー。もっかい手にしたい。絶対実用には耐えないけど。

そんで、2023年のグッドデザイン賞受賞商品を手に取ってみて思うのは、「思考は無限」ということ。少し前までは、最先端テクノロジーと小型化がテーマだった感じがするが、段々と人間が想像したものは大抵作れるようになってきて、今は本当のアイディア勝負になってきている。

我が人類の底なしの叡智に感動。

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