平成レトロ、キテルらしい。ルーズソックス、スクールバッグ、ギャル文化、パラパラ。
いやいや、もっと平成の象徴あるでしょ。まあいいけど。
グッドデザイン賞の歴史を調べてたら、めちゃくちゃ懐かしくなっちゃって。
なんか、平成ってめちゃくちゃパワーを感じる。もちろん僕の人生の8割を占める時代なので、量的にそらそやろってのは否定できないわけだが。
反面、令和って斜に構えてる感じがする。ミニマルと自由が強くて、シンプル・質素・持たないに傾倒しすぎて、個人的にはめちゃくちゃ生きやすい時代になったけど、時代が白黒って感じがする。
平成は、圧倒的にカラフル。なんでもそうなんだけど、特にはファッションかな。ストリート、スケーター、モード、アメカジ、アウトドアみたいに棲み分けされていて、見た目で趣向がわかったり、「あ、仲良くなれない」みたいな空気感をみんなで共有していた。これはどんなジャンルにも言えていて、携帯電話も筐体に個性があったし、ゲームだってプレステ・任天堂でコンセプトを異にする製品同士がバチバチしてたし、テレビ番組やタレントなんかもとにかく多種多様で、刺激の多い時代だった。
酸いも甘いも知った人間のことを「丸くなった」と表現することがあるが、平成と令和の違いはまさにそこにあって、めちゃくちゃ尖ってた平成と丸くなった令和って感じがする。令和はまだ生まれたての5歳なので同じ土俵で評論するには時期尚早ではあるが。
だから、なんの抑揚もない白黒の令和時代を生きる若者たちが、平成の尖ったものを見てキャッキャ騒ぐのは少しうれしい。クールジャパンを代表するアニメや漫画、オタク文化が醸成されたのもある種の「尖り」であることに違いなく、僕らは良い時代を生きたんだなとしみじみと思ったのです。