レジリエンス・・・レジリエンスとは、ストレスや困難に直面した際に、自己回復力を持って立ち向かう能力のこと。この能力は、個人や組織が長期的な成功を収めるために非常に重要。
とのこと。最近よくビジネスシーンで用いられるようになった。レジリエンスが大事であると。
思うんだが、回復力が大事なんて言い出したら、資本主義社会・自由競争社会のデザインエラーを認めているようなもの。そもそも心にダメージが与えられることが前提じゃん。そんな社会でよいのだろうか。
たしかに、不確実性の時代・答えのない時代とか言われているが、だからといってそこに立ち向かう必要ってあるんだろうか。答えは一部の起業家や政治家といった強い人たちが作ればいいのであって、僕らのようなマジョリティは傷つく必要はない。そういう時代を目指してきたんじゃないだろうか。
レジリエンス=ストレスや困難からの回復力、レジリエンスをもった人材が求められている、
それはつまり、仕事=ストレスや困難の連続であると認めることになる。おかしいなと思う。そうならないように、多様性の受容とか働き方の見直しとか、頑張ってきたのに。
さらに言えば、昔のほうがはるかに不確実性が高くストレスや困難の連続だったと思う。
昔っていつを指すかにもよるけど、たとえば100年前とするならば、その時代は明日食べるために今日働くという時代で、セーフティネットも今のように整備されておらず、また休暇制度や個人の意思の尊重はない。労使関係も今のように対等ではなく、現代から見れば奴隷のような立場の人も多かったはず。今は、働き方も選べるし、休暇は法律で守られ、(国にもよるが)路上で野垂れ死ぬなんてことはまずない。
ちなみに、レジリエンスってのは、訓練によってその能力が向上するらしい。一応科学的なエビデンスもあって、2011年アメリカの研究で、レジリエンストレーニングによってストレス耐性や自己承認感が高まることが証明されたそう。
そんなこと証明しなくていいのに。誰しも傷つきたくない。そんな厳しいトレーニングをしてまで生きていたいとは思わないんじゃないかな。レジリエンスを高めようなんて、一部の強い人たちの洗脳なんじゃないかな。