こんな映画があったんだ。池袋暴走事件とほぼ同じ構図。
役者が全員ハマってて見入ってしまった。
高齢ドライバーの踏み間違い問題は、過去記事でも言及したとおりで、
その認知の衰えのみならず、即座に反射して行動を是正する身体能力も関係してるという見解はぶれてない。
ただこの映画のメインテーマはもちろんそこじゃない。
運転能力のない高齢のドライバーが「官僚」だったことを理由とした、加害者側の傲慢な態度、世間の冷たい風当たり、司法の闇、そこに押し込められた被害者遺族の悲劇。
映画上の脚色はもちろんあるが、根っこの部分は現実で起きていたこと。
確か最終的には東京地裁で実刑判決、禁固刑になったんだと思うけど、そこに至るまでの過程を見るに飯塚被告が「上級国民」であることは火を見るよりも明らか。おだてて持ち上げる周囲のやつらも大概だが、過ちを認めることができない本人が一番悪に違いないだろうよ。
尾野真千子、良き。