相手の意見にも縦に首を振る、これ絶対かつこれ一択。
これは二つの意味がある。
1つには、「あなたの意見には価値がある」と認める効果。
もう1つは、「その見解は織り込み済み」だという俯瞰目線。
ディベートが下手な人は、相手をいかに否定し、いかに打ち負かそうと躍起になってしまう。
上手い人は、「君の意見は正しい、だが俺の意見はもっと正しい」というスタイルを崩さない。序盤はとことん相手に気持ちよく話させて、言わば有り金をオールインさせて、最後にすべて掻っ攫っていくみたいな感じだ。圧倒的強者はいつもこれだ。相手を打ち負かすのではなく、包み込むようにして勝利する。
掻っ攫うといってもKOパンチは打ち込まない。終始穏やかに、常に相手にとっての「降伏の余地」を残して議論を進めることだ。退路すら断つような追い詰め方はカウンターを被弾する危険を伴う。
この戦法は一生懸命否定しなくてもいいので、疲れない。心理的な余裕がある。
テレビやYou Tubeで見るそれらはエンタメなのでバチバチ議論するが、ビジネスの世界であれをやったら、シンプルに破談する。
こうしたコツはもちろん表面的なスキルとして発動することもできるが、本当にうまくやるためには「考えうるあらゆる見解をガチで織り込み済み」にしておくに越したことはない。もし自分の意見を主張しなければならない場面であれば、それくらいは当然に準備しておくことだ。
結構使える汎用的なソフトスキルだとオモう。
ディベートじゃなくたって普通に会議とかでも同じ。