ホワイトデニッシュショコラ

罪深い。
物心ついたころからこの世界に存在していた。たぶん先輩なんじゃないかと思う。と思って調べてみると「1992年発売」だそうだ。1986年生まれの自分が6つ先輩だ。
6歳~7歳頃にはもう大好きだったので、発売後にすぐに出逢っていたことになる。

上品な白のデニッシュ生地、ふわっとした食感とそれを押しつぶした先にある罪深き板チョコ、そして「ホワイトデニッシュショコラ」という無駄のない名前。
その完璧さは実にセクシーなのである。

「デニッシュと板チョコ」の組み合わせは、コンビニ各社発売しているものの、デニッシュ感が強すぎてパン生地がボロボロしたり、板チョコが強すぎて歯が折れるかと思ったりと、他社はまったく追随できていない。発売から30年経った今も圧倒的ナンバーワン。

見た目も圧倒的。まずはこの上品な白。女性の透き通った肌のようだ。そして形もよい。どこから食べても一口目で板チョコに到達できるように設計されている。

だがしかし、美しいバラには棘があるように、この完璧に見えるパンも人を傷つける要素がある。血糖値爆上がり兵器だ。ヤマザキ公式で、脂質27.8g・炭水化物36.9g・熱量426kcalだ。この小さな筐体にこれだけのパワーを秘めている。

昨日帰宅途中で入ったドラッグストアで、買ってしまった。やっちまったんだ。
現代における禁断の果実、ホワイトデニッシュショコラが目に入った瞬間から、陳列棚に向かう一歩一歩が欲望との葛藤だ。そこに手を伸ばし、かごにいれ、レジに進むまでが異様に長く感じた。

でも買ったらめっちゃモグモグ食べた。無人島から生還した人の一食目みたいな感じで、めっちゃモグモグ食べた。

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