「等」の多用は無能の証?

日程等を調整させてください
お電話等いただけたらと思います
型番等を教えてください
作業内容等を確認中です

これらはすべて間違い。
口語でつい言ってしまうのはわからなくもないが、メールやチャットでこのように用いるのは用法を理解していない証拠。多用するようでは本当にみっともない。

接尾語(接尾辞)として用いられる「等」の辞書的な意味は、「同種のものを並べて、その他にもまだあることを表す。」とある。
たとえば、“ がん・糖尿病・高血圧「等」の生活習慣病 ” といったようにだ。

同種のものを2つ以上並べてから用いなければならない。
その意図は、「これ以上は列挙しないが生活習慣病という括りで含みおきを」と相手に伝えているわけだ。

ところが、冒頭でも書いたような使い方で「定義を薄めて曖昧さをもたせる」意味で用いている人が多すぎる。そうすることで、自分もよくわからない状態を許容しているんだ。

「日程等を調整させてください」の例では、日程・時刻・参加者・場所といった情報を指していると思われるが、これが「人によって解釈の余地を許さない同種の情報群」と言い切れるだろうか?
本当は決めるべきことを抜け漏れなく指定しなければならないが、それを考えることを放棄して相手に委ねている。控えめに言って傲慢すぎる。

たまに出ちゃうのは仕方がない。あまりにも多用されると相手の時間コストを無視していることになるから気をつけてほしい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA