ハイパーヨーヨーの思い出

ハイパーブレイン、ハイパーパピヨン、ファイヤーボール、ステルスファイヤー。

小学4~5年生の頃に爆発的に流行した。高いもので5000円くらいしたと思う。小学生なので当然親から買ってもらうのがスタンダードだった。
お金持ちの子はいくつも持っていて羨ましかった。
自分の場合は、全く裕福ではなかったので1つを大切に使っていた。たしかハイパーパピヨンだったと思う。のちに、お小遣いを貯めてファイヤーボールを買って愛用していたことをよく覚えている。黒のファイヤーボールで、これは本当にかっこよかった。すべて満たされた気になった。



このブームは、とある問題生徒のおかげですぐに終焉した。
いじめっこのTくんが、ヨーヨーを買うために気の弱いMくんからかつあげをしていたことが発覚した。
自分は当事者ではなかったものの、いつも群れて遊んでいるメンバーだったし、そういう事実が学校に伝わる前から、薄々気づいていた。
Tくんは、外でダイナミックな技を練習して、地面に落としてしまって傷がつくとMくんに詰め寄っていた。金銭のやりとりまでは目撃したことはなかったと思うのだが、空中に投げる大技みたいなのをしてアスファルトに落っことして、Mくんに対して「弁償しろ、5000円だ」(記憶なので言葉尻は正確ではないかも)と詰め寄っていた。本気か冗談かわからなかった。というか、本気なわけがないと思っていた。

ある日学校へ行くと、「放課後や休日に友達同士でヨーヨーをするのは禁止、家で遊ぶこと」といった趣旨のプリントが配られた。もちろん事件の核心には触れていなかったが自分はこの表題だけで、すべてを読み取ったのだった。

小学生くらいだと、ほしいモノへの執着ってのはすごい。自分は友達に詰め寄るなんてことはなかったが、「多くを持つ人を羨んで心が支配される」気持ち、よくわかる。

残念だけどオトナになっても同じような人はいる。

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