StreetJackの思い出

中学生の頃、毎月欠かさず買っていた服飾系の雑誌、ストリートジャック。
欠かさず買っていたものの、中学生のお小遣いではその雑誌に載るブランド品を購入するほどの資金力はなく、謎にトレンドを追いかけるだけだった。

当時は、APE、supreme、STUSSY、GOOD ENOUGH といったブランドが掲載されていた。裏原系と言われていた。やっとお小遣いを貯めてTシャツを1枚買うとか、そういうレベルだったと思う。身の丈に合わない趣味だったなと今ならわかるが、友人とファッションを語るのは楽しかったので特に後悔はしていない。
優香、内山理名、上原多香子、平山綾とかが表紙だったことをよく覚えている。この人達はバラエティやドラマでも活躍していたと思うのだが、自分的には雑誌の表紙のイメージが強いので、あの頃のイメージのまま時が止まっている感がある。最近の様子をネットで見ると、偉そうにも「随分と老けたんだなぁ」と思ったりした。自分も同じだけ老いているのだが。

ところで、ストリートジャックは2017年頃を最後に休刊となっているようで少し寂しい。
内容の流行り廃りだけではなく、若者の雑誌離れやファストファッションの流行といったいろんな要因で隅っこに追いやられたんだと思う。
もとよりターゲットが若者なので、彼らが背伸びをやめたら終わるような脆いビジネスだったのかもしれない。だってGQとかメンズノンノは今でもあるもんな。あれは一定の資金力を持つオトナの趣味だから、今も維持しているのは納得だ。

ブランド商売ってのは厳しい世界だなと思う。このブランドは「モノがよい」という時代はとっくに終わって、ほぼ「不可視の価値」になっている。こう言っては怒られそうだが、いわば虚構・信者ビジネスだ。
むしろ、大量生産ができる企業のほうが「モノがよい」。大量生産効果で安く作れる→たくさん売れる→研究開発に投資→良いものがまた安く作れる。当たり前のことだ。

ブランド=虚構 ってことに、気づいてしまったんだ。だからといってそれが悪いわけではない。所有することがステータスとか、デザインが好きとかはあるかもしれない。だけどスペックで比較したらユニクロには勝てない。

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