理由は聞かれたときだけ答えよう

コロナ罹患で長期離脱を余儀なくされ、万一取引先に迷惑をかけてしまった場合に「療養しておりまして」と言い訳から入るのは、よろしくない。
それでは宿題を忘れた小学生と同じだ。

まずは心からの謝罪だけにしてほしい。そのあともし理由を聞かれたら、担当者のコロナ罹患をきっかけに社内の体制や連携の不備を説明すればいい。
お相手さんは、担当者の体調と契約しているのではなく、製品の納入やサポートサービスの履行を約束しているので、担当者が不慮の事故で死亡しようが突然海外に飛ぼうが、関係のないことだ。
どんな状況だろうと全うに見える理由があろうと(約款上の例外は除いて)契約を履行できなければ不義理なのである。
こういう主張をすると「ブラック企業」だとか「行き過ぎた遜り」だとか言われそうだが、どこの会社だって、コロナで事業がつぶれないように真剣にやってるので、一言目から「コロナでした。すんまへん。」だけは絶対に言ってはならない、相手企業だって同じ状況だったかもしれないのだから。

ウィルス禍に慣れてきて、そのヒヤヒヤ感が薄れてきているとも感じる。
明日1名抜けてもギリ大丈夫、2名抜けたら超絶ヤバい、3名抜けたら終了みたいな現場ってのは結構あると思うんだが、軽く考えている人が多いような。

少し前に「トラックナンバー1」という表現が流行った。(流行ったらダメなんだが。)
これは、トラックに跳ねられたらプロジェクトが立ち行かなくなる人数を示す表現で、リスクの高さを揶揄する言葉。「ほとんどの現場は1だよね」といった揶揄。

ま、確率を考えれば「1」が常態化するのは致し方ないが、「コロナ感染ナンバー」に置き換えれば、「1」や「2」ってのは超やばいとあらためて自覚しないといけない。
事業継続への危機感が薄れつつあるし、個々においても「罹患しました」で逃れられると勘違いしがちな今日この頃。

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