電話に出ない心理を考察する

職場で電話がなったら、受話器をとってモシモシと言うことも仕事の1つなんだが、それができない男たちがいる。
職種は同じエンジニアで、「電話がなったら出る」という社員研修を同じく受けてきたはずだし、事業部としても「電話にすぐに出る」ように指導しているので、これはいささか見過ごせない。

基本的には事務員2名が対応しているんだが、彼ら彼女らの手が離せない場合は、もちろん誰かが取らないといけない。
そこで、最初にとるのが決まって俺なんだ。まぁ役職とか社歴とかでダサいマウントするつもりはないんだが、「なんで毎回自分なんだろう」と考えなくもない。
まぁ上司の指示を遂行することでお給料をいただいているので、他の誰がどうあろうと関係ないか。ただ、そうやって自分のマインドを整理できているとしても、それでも1つ問題は残る。
自分が出れないときだ。
こうなると、誰も出ずに5回6回と電話が鳴り響く状況になる。

これは顧客や取引先を待たせることになる。そんなことでサービスレベルが低下したりホスピタリティを疑われたりすることは、現代に至ってそれはないと願うものの、相手の立場になれば緊急時のサポートサービスを契約しているわけだから、早く出てよーと思われている可能性は十分ある。

さて、そうはいってもこうして鳴り続けるのを朝から晩で無視できる強心臓の人はいないわけで、7回8回と鳴り響けば、しぶしぶ席が近い人がとっている。だとすれば、「誰かがでてくれるはず」という希望にかけて無視をするという選択をしていることになる。

自分は学生時代(主に部活動)から、今回のような「誰かがやってくれるだろう」という状況を「自ら率先して解決するよう」教育を受けてきたので、たとえば職場でごみが落ちてたら拾うとか、共用エリアを整理するとか、そういったことが比較的自然にできるようになったと思う。またそういう仲間との活動はお互いに尊重が生まれて楽だった。

とはいえ、彼らの心理も一理ある。「電話にでる」という、絶対にやらなければならない仕事に対して、誰かがやるだろう という曖昧な状態を許容している組織ということになる。
今度から事務員が手が離せなければ、「〇〇さん電話出てくださいー」と指名してみようと思う。

「気の利く誰か」の登場に期待する俺が悪いという解釈だ。
こうして周囲の問題にせず、自分の問題として取り組むと、着実に前に進める。

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