自分が小学5年生くらいの時に、老衰か病気かで逝ったんだと記憶している。
名前はポチだったと思う。
自分が物心ついたときから家で飼っていて、祖父か祖母か、父か母かわからないけど、「誰かが飼ってる」みたいな状況だった。
犬種もわからないのだが、知ってる種類では柴犬っぽい見た目。
小学校3年くらいまでは、玄関わきに2帖ほどの鉄柵の小屋みたいなものがあって、そこで飼われていた。誰かが決まった時間に散歩に行くでもなく、可愛がられている様子はない。
食事は、残飯みたいなものをボールに山盛りにして与えていたように思う。
何回か、散歩に連れ出した記憶がある。力が強くて足が速くて、小学3年生の男子がようやっと連れていける感じ。
鉄柵の小屋はいつも汚くて、夏になるとハエもたかっていたと思う。
きっかけは覚えてないんだが、いつしか鉄柵ではなく台所の裏につながれるようになった。
このときは、母が面倒を見ていたと思う。しかし母も家のことや仕事のことで大変で、鉄柵時代以上の待遇は無かったと思う。
そして、あるとき学校から帰ってきたら、亡くなっていた。亡き骸の記憶もない。
最低な家で飼われていたんだと、今ならわかる。
鉄柵時代も台所裏時代も、えさは基本的に夕食の残飯のみ、散歩は気まぐれ、住処はいつも汚い。
考えてみれば、いつもぎゃんぎゃん吠えていた。怒っていたのかな。
数少ない散歩中は、ひとたび手綱を話せば今にも遠くに逃げ出そうとしていたようにも思う。
そのあと、中学生になるとビーグル犬を飼うようになった。いきさつはわからない。
彼の名前はジェイといった。ジェイは、室内でみんなに愛されて、食事も散歩も住処も真っ当に与えられていたと思う。主に母の頑張りだと思う。
ジェイは、自分が大学生のときに、病気で亡くなった。
写真とかあったら後日貼っておく。