それは論理か感情か

「自分は論理的なタイプ」をアピールする人は、実は感情的なのかもしれないと思った話。

一緒に働いているAさんは、普段は冷静沈着で頭が切れるタイプのように見えていた。本人の口からも、自分が論理的に物事を決めているといったストーリーをよく聞いていて、尊敬していた。(少し周囲を小ばかにして、世界を斜め上から見ている感じのある人だったが、そこにはユーモアもあったと思う。)

ところがAさんは、仕事量が自分のキャパシティに迫ってくると、目に見えてイライラし始めて、持ち前の「論理」を武器にして、人に当たってくることがわかった。

「自分は能力が高く、彼は仕事が遅い」だとか、人の仕事を見て「それをさっと終わらせて俺のを1つ引き取れ」とか。無関係に見える派遣の事務員さんにまで、「早く仕事を回してください」と言ったり笑
それは焦りなのか、自分だけに負荷が集中するという不公平感なのかわからないが、決してリーダータイプには見えないことも相まって、突然の豹変にただただ驚く。
自分を含めて周囲は「あ、あれ?すごく感情的・・・?」と思ってるに違いない。

彼が真に論理的で理知的であれば、そのような振る舞いでは周囲の協力を得られず仮に短期的には従わせることができたとしても、長期的には距離を置かれてしまう可能性を危惧するはずだ。

加えて、論理的思考に長けている人は、「人はいつでも感情で意思決定している」という疑いを払拭しきれないため、「自分がいつも論理的であるとは言い切れない」と考えている。
また、そういう態度は表に出るし、人に対して自分の論理を感情的にぶつけてくることもない。

そういった、「自分への疑い」が、Aさんが言う論理性には欠けている気がする。

自分も気をつけないといけない。

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