あっという間に業態そのものが消えてしまったレンタルビデオ。
小学生の頃、家族でTSUTAYAに行ってアクション系の映画を借りるのが楽しみだった。当時はシュワちゃんことアーノルド・シュワルツェネッガー大先生の映画が大好きで、ターミネーターに始まり、イレイザー、コマンド―、プレデターあたりは、何度も借りていた。
僕的には、ターミネーターよりは、コマンド―・イレイザーが好きだった。今もそうだが、アクションとSFはあまり混ぜないでほしいと思ってる派。両方とも好きだけど、混ぜなくていい。
これに影響されて、体を鍛えてみたり、エアガンに夢中になったりもした。特に僕は、デザートイーグルに魅了された。たしかイスラエルで開発されたハンドガンで、シュワちゃんと言えばデザートイーグルって感覚だった。映画で見ると小さなハンドガンでも小学生の僕の手には大きすぎて不格好だった。その後、扱いが悪くてすぐに壊れたのも良い思い出wこれはこれで別記事にしたい。
僕が住んでいた田舎にはTSUTAYAがなかったので、車で15分ほどの隣町に行く必要があった。
レンタル用の青いバッグに返却ビデオを準備するのだが、当時のバッグは底にマチがなく、手提げもないしチャックもないという乱暴な仕様で、3本くらい入れたら下はパンパンになって、上半分は折り返してセカンドバッグみたいに持ち歩くスタイルだった。(後継モデルでは、底にマチができて手提げハンドルも付いた。その頃にはDVDが出始めていたと記憶している。)
僕は子どもながらに「返しに行くから、また借りてしまう」という仕組み(ビジネスモデル・消費者心理)を理解していて、行きの車中では「借りずに帰ったら次に来る理由がなくなるから、今回もなんか借りないと」って考えていた。それが楽しかった。
シュワちゃんのあとは、スタローン、ジャンクロードバンダム、ジャッキーチェン、ドルフラングレンといった、とにかく肉体派アクションスターにハマっていった。名作は2回3回と何度でも借りた。当時の友達の一人に同じように映画大好きのS君がいて、下校が同じ方向だったので毎日のように映画の話題で盛り上がっていた。
中学生になると、部活が忙しくなって家族でビデオレンタルするイベントは自然となくなった。
今はすべてオンデマンドに取って代わられ、誰も見向きもしないレンタル業態だが、僕はめちゃくちゃ感謝している。