この2週間、何度「わからない」と言っただろうか。わからないことだらけで楽しい。わからないことを堂々とわからないと言って、わかるまでしつこく人に聞きまくる。
初対面だと恐縮するので牽制しつつ関係を築き、2回目から距離を詰めて聞きまくる。そんな日常を過ごしていたら、痛感した。人は常に何かを誰かに教えたいんだなと。
聞き方や入り方はもちろん重要だが、うまくいけば永遠にってくらい意気揚々と饒舌に喋る。知識系の人は特にその傾向にある。
僕はわからないことを堂々とわからないと言える性格なので、特定領域で深い知識を持つ人たちとの相性が良いと思う。一度聞いて分かった気になっても、自分の言葉でまとめようとするとわからないことがまた出てくる。ここで「また聞きに行ったら迷惑かな」「わかりましたと言った手前はずかしいな」と臆する気持ちは芽生えるが、それでもまた聞きに行く。この一歩が出ない人が多いが、逆の立場になってみるとわかる。自分の得意な領域に対して目の色を変えてわかるまでしつこく聞いてくる人ってめっちゃかわいい。
僕は仕入れた知識をチームに展開し、チームを強くしたい。これもまた、教えたいという自分の欲求をうまく利用した戦略。わからないことは悪ではなく、わからないことをわからないと言えないことが悪。
一方では、知的好奇心が年々薄れていくことも感じている。たとえば、これから新しく天体観測をしようとは思わないし、ヘリコプターの免許を取ろうとも思わない。そう考えると人に聞きまくるってのも仕事上それが必要だからそう振舞っているだけなのかもしれない。でも、何かそうしたネタを与えられることによって活性しているのは事実だと思う。
子供の頃の知的好奇心を取り戻す薬があったら100万円でも買うかもしれない。