「最初からわかってた」は損しかない

仕事の場面に限らないが、何らかのお題や目的・課題解決に対してプロジェクトを運営し、あるとき組織が向かっている方向や導き出そうとしている問いが間違っていることに気づいたときに、「自分は最初から気づいてた」を唱えることは、これだけは禁じ手だ。やってはいけない。

最初からわかってたとすれば、わかっていたのに言及しなかったという点で当事者意識が欠落していことになるし、逆に本当はわかっていなかったのにわかっていたフリをしているなら、シンプルに嘘つきなのである。

仕事において、当事者意識がないことと嘘をつく人がいることは、チームが最高のパフォーマンスを発揮するにあたっての致命的なリスク因子・障害であり、以後信頼関係を気づいていくことへのハードルがぐっと上がるのである。

過去のプロジェクトでも、何か問題やエラーが起きるたびに「自分はそうなると思ってました」と発言するのが癖になってる人がいて、最初はその人の知見を皆々まじめに取り入れていたが、次第にこの人が、事後にしか発言しない人・結果を見てから預言者ぶる人であるとわかってからは、誰も話を聞けなくなったことがあった。

この点を今考えてみると、本人はおそらく自覚しておらず、結果が出たらそれを無意識に自分の意見に反映・補正・上書きしてしまい、仮説と結果のギャップがわからなくなってしまうんだと思う。このように、過去と現在における自分自身の考え方のギャップ・差異を抽出できないという点においても、やはり損しかないんだなと思う。

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