弱肉強食から遅肉速食へ

弱肉強食。

ビジネスシーンでは、もうこれは通用しない言葉になってると思う。
20年前は違ったかもしれない。たしかに、TOYOTA、SONY、Panasonicという強き者が弱き者を食らうのが常だった。

今は、遅肉速食って感じ。今思いついた字面なのでそういう単語があるわけではないのだが、つまりは、速き者が遅き者を食らうってことだ。イノベーションのジレンマ理論はまさにこれを表している。従業員数万人を擁する巨大企業が数十人の新興企業の前に力を失っていく様子を表した理論。その新興企業に圧倒的なアイディアがあったと言えばそれまでだが、本質的には速度の問題だ。

これは結局、量的な転換から質的な転換へのパラダイムシフトとも言える。(過去記事で近い言及あり)

大きい魚である必要はない。むしろ速く泳げるほうが強い。

大きくて速く泳げるのがGAFAMとアメリカ・中国系の大企業、小さいけど速く泳げるのがユニコーン企業系、大きくて泳ぎが遅いのが日本の大企業、小さくて泳ぎも遅いのは問題外。だいたいこんな四象限になってる。

で、いまだに日本の新卒就活生における一番人気は、大きくて泳ぎが遅い日本の大企業らしい。丸々と太ったマンボウよろしく大海原を優雅に泳いでいる。小さくて速い魚に体中を啄まれて血だらけになっているが、気づかず泳ぎ続ける。

速い企業を応援しよう、速い企業に投資しよう、速い企業に就職しよう、そうしよう。

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