キャビアは大して美味くない

希少な食材・食品は、美味しいと認知されてることが多い。代表的なものに、キャビア・トリュフ・フォアグラ・松茸・和牛と、ない脳みそを絞って列挙してみるわけだが、こんなもん、さして美味くはない。

希少なものが美味しいってのは、希少だから高値がつく、高値なのだから美味しいはずという幻想であって、今や科学で研究されつくした味のほうが美味いと確信している。つまりそれは、キャビアなんかより、マクドナルドのハンバーガーのほうが、吉野家の牛丼のほうが絶対に美味い。

ただ、希少な食材に高いお金を払って食べる体験そのものにはもちろん価値がある。
食材そのものがもつオリジナリティを否定するつもりはない。
だからといって、高価なものをすべからく美味いとすることは、思考停止というほかない。

希少なものが美味いって理屈は、資本主義社会が作り出した虚構だ。
希少だから高値が付く。高値だから経済的に豊かな人しか入手できない。経済的に豊かな人はそれを美味と評価することで優越感に浸らざるを得ない。

たとえばキャビアであれば、チョウザメの卵を塩漬けにした程度の食材が、数十年に渡って研究開発しながら累計数千億個を販売してきたマクドナルドのハンバーガーに敵うわけがない。人類の叡智である科学に基づいた度重なる製品改良に、たかだかサメの卵がかなうわけないじゃん。

そういう高級食材を崇拝して、希少だからという理由で庶民を馬鹿にするように価格設定された食材は、もう買わなくていいよ。科学の力を信じよう。

安くて美味いものを作れるようになった科学を信じよう。

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