ホテル・ムンバイ(2019, インド)

そう、何も起こらない。実際には何も起こらないことがよくわかる。

「何も起こらない」ってのは、よくある映画では「主役が元特殊部隊で今はわけあって隠居生活してます」っていうタフガイ設定で、雑魚から順番にバッタバッタとなぎ倒すって、それはそれで面白いんだけど、現実にはそれは起きないってこと。

ロープで縛られ拘束されたとき、ザーラの夫であるデイビッドが、ひょっとしたらイケるかってところであっさり銃殺され、もう一人、ロシアの元特殊工作員ワシリーも最後抵抗するがあっさり銃殺される。丸腰ならこんなもんなんだ。

相手は素人ソルジャー、左足に銃弾を受けて重症でぜぇはぁぜぇはぁしてるが、こっちは銃を持ってんだから。こんなもんなんだよ。
(ザーラが実はイスラム教徒で生き残ったってのも映画的お涙頂戴設定だったと思われるがどうだろう。)

そもそも戦闘にならない。素人ソルジャーとはいえ武器をしこたま抱えて皆殺しにするつもりで丸腰の人間に銃乱射ゲーしてんだから、見どころのある戦いなんてのはない。
①隠れて怯えるか、②逃げようと思って早々に死ぬか、③奇跡的に生き残るかの3つ。
そんで、最後は軍や警察が数で制圧するのも現実。

これが現実ってのがやばすぎるが、日本も100年以内の昔に戦闘機で相手基地に突撃してんだから、どっちもどっち。

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