決裁というシステムにおけるチェックの作用

ごく当たり前のことだが、一瞬迷ったからちゃんと因数分解をしておく。

従業員Aが資料を作成し、チームで回覧し、上長Bが決裁する。
決裁システムの最終的な目的はB上長の採否を仰ぎ、導くことであるものの、
チームで共有することや内容を精査することも、決裁システムがもつ欠かせない機能の1つであることは言うまでもない。
抜け漏れ、誤字脱字、論理矛盾が見つかれば直すといったことは、日常的に発生しているから。

ところが、B上長が単独で作成した資料だったらどうだろうか?

今回、そういった立場にある人が、単独で作成した文書を、「これで送っておけ」という指示で受け取ったのだが、明らかな問題があった。
指摘させていただき、修正してから送って事なきを得たのだが、実は指摘するか迷った。

というのも、B上長ならその「明らかな問題」に対して責任を取れる立場であるという点。
「全責任は私がとる!」状態の無敵資料なんだから、黙って送ったって職責上の問題は1つもない。
(一見、意地悪な考えかもしれないが、費用対効果を配慮しての迷いだし、B上長と送り先の顧客は親友かもしれないし、送っておけとの指示に対して中身を見たことさえ介入しすぎだったかもしれないわけだ)

それでも、受け取った側の気持ちを考えて、今回は指摘させていただいた。
ここで自分の性分は、最終的にはホスピタリティを重視することがわかった。
今後もし同じことが起きてもオートマチックに同じ判断をしていくことにする。

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