みんなイメージだけはある。
仕事が順調で体も健康で、良質な人間関係と少しのお金もあって、不安や執着から解放されたい。
それらの1つも持っていないのに、なぜか一足飛びにすべてを手に入れた完璧な状態を想像してしまう。最後まで1つも手に入れることができない人がほとんどなのに。
ロールプレイングゲームのように、最初に剣を買って、次に貯めたお金で盾を買って、信頼できる仲間を見つけて、次第に強い敵を倒せるようになっていく といったように、1つずつ進むしかない。
最初の1ステップが一番重要だ。1つ変わると、時計の針が動き出したかのように進み始める時がある。個人的におすすめの最初のステップは、「今いる会社(所属)で一番の成績を上げること」だ。一番という表現は定量指標がないと判断が難しいところではあるが、そうでなくとも「一番泥臭く頑張って成果をあげた」という成功体験を積むことだ。
最近は、「好きなことで生きる」「嫌いなことからは逃げていい」という論調も強くそれは素晴らしいと思うのだが、少し再現性の面で疑問が残る。
一方で、「目の前のことを頑張って成功させる」ことは、それを不可とする明らかなハンディキャップがなければ、個人の頑張りによるところは大きいと思う。
なぜかといえば、多くの個人はそんなに頑張ってないから。これは経験上間違いない。
誰もが、冒頭に書いたようにイメージだけはあるが、実践していない。基本的にぼーっとしてる人ばかり。
何の思い入れもなく偶然就いた仕事だとしても、仕事で成功体験を積み重ねるのは、俺みたいな「平々凡々な大人が取れるもっともイージーな戦略」に違いない。仕事ってのは「こうやればうまくいく」がある程度決まっていて、だからこそその市場や組織が存在しているわけで、基本的に誰かが先に走りやすい道を舗装してくれている。万一転倒しても死なないようになってる。そこで人より少し頑張ることができればいい。
3年くらいは頑張ってまずは能力を身につけてほしい。話はそれからだ。