タスクの優先度に応じて、作業の順番を切り替えるのは常套手段ではあるけども、次から次へと仕事が入ってくるような現場(システムの保守サポートデスク等)においては、来た順にきっちりと直列に作業するほうが良い。下手な恣意は効率を落とすだけだ。
そもそも、顧客Aの依頼と顧客Bの依頼に、俺たちが優先度をつけることはできない。否、その場では先方の急ぎ度合い等によってどっちが先なのか決めることにはなるものの、AとBが同一人物でない限りは、やっぱり正しい判断とは言えない。
そう、正しい判断はできないのだから、作業の切り替えが発生しないように来た順に直列に作業するのは一理ある。現に、今は俺はそのようにしている。
異論はあると思う。1つは業務背景による優先度判断。顧客Aの依頼は事務処理であり緊急ではない。顧客Bの依頼は基幹処理で業務に甚大な影響。それでも先入れ先出しなのかを問うてくるだろう。俺の場合は、「そうだ」と答えたい。
なぜならば、現実世界における登場人物と案件は、そこまでシンプルではないからだ。
真にその二者しか登場せず、案件もくっきりわかっていれば業務背景を鑑みた優先度判断ができるだろう。
だが実際にはどうだろう。登場人物は100でも200でも存在し、問い合わせの種類は質問、要望、故障等のバリエーションがあり、先方の感覚で急ぎでなくても至急と言う方もいれば、本当は至急なのにそれを伝えない人もいる。複雑で混沌とした世界を、たった二人の男と女のように投影するのは我々をバカにしている。
で、だ。話を戻すと、基本は先入れ先出しを徹底しながら、回答時間を正確に見積もり、正確にお伝えできるようになっていけばいい。待てないことが明白であれば、他者に振る。自分のなかで作業順を組み替えたり悩んだりしない。なぜならば考えても答えがないから。以上。