最も信頼する後輩から、餞別の品をいただいた。さすがに恐縮である。
あのとき俺たちは若かった。難しいプロジェクトも二人三脚でやってきた。
二人三脚といえば聞こえは良いが、自分は人間としても先輩としても未熟そのもので、彼に対してはつらくあたることも多々あったと思う。
それでも自分と彼に共通することは、どんなに困難な局面でも仕事に対して哲学する姿勢だ。
プロジェクトの数だけ答えがある、人の数だけ答えがある、取引の数だけ答えがある。
逆に言えば唯一絶対の答えはない。そうとわかっていても、これだという真理を探し続けることが「仕事を哲学する」ことであり、彼はそれを呼吸するようにできる数少ない仲間。
数年前にお互いチームも変わって、それこそ自分はこのたび別の道を進むことにしたので、俺たちの物語はいったんここで終わる。口惜しいことだが、喜ばしいことでもある。
昨晩は、そんな彼の奥さまに、俺たちの物語を説明しておこうと思ってお呼びさせていただいたのだが
もうその時には眠くて眠くて、何話したか覚えてないw