やる気と生産性

常々、作業員のやる気に出来栄えが左右されるような仕事のやり方は否定している。
それを肯定してしまうと、やる気のない日は生産できないことになるから。
だから、やる気のある人でもない人でも、一定の結果が出るように仕組化していくのが仕事だと思う。

だけれども、やる気がないよりはあった方がいい。これだけは確実に言える。
やる気の正体はドーパミン。ドーパミンは意欲を向上させ、集中力を維持してくれる。
仕事においてドーパミンが出ている状態は、その個人において効率よく生産性が高いと言えるだろう。

さて、やる気と生産力を次の条件で単純化してみる。

 作業員:100人
 全員のやる気は同じ状態とする。
 リーダーの言動で、やる気は次のとおり係数変動する。
 勇気を与える応援は ×1.01、理不尽な指導は ×0.99
 やる気は、翌日以降に継続することとする。
 生産数が100に満たないときリーダーは個人スキルを発動して 10単位の働きができる。

(やる気1.0スタート、勇気のリーダーの現場)
1.0 × 100人 = 開始時100単位
勇気を与える応援で101、102.xx、103.xx と積み上げていく

(やる気1.0スタート、理不尽なリーダの現場)
1.0 × 100人 = 開始時100単位
理不尽な指導で 99、98.xx、97.xx と積み減らしていく。
生産が追い付かなくなり、リーダは自分が入るようになる。
自分の能力が高く10単位を生産できるので一次的に回復するが、やっとこさ産み出した10で不足分を補う自転車操業になっていく。

仮に、従業員が5人なら、リーダーが理不尽でもいいのかもしれない。ワンマンでリーダーが気持ちよく働けることがむしろ強みにすらなる。
しかし、一定数以上になれば、全員のやる気を向上させるように係数操作ができるようにならないといけない。

そうだとわかっていても、「自分が気持ちよくなることに必死のリーダー」がなんと多いことか。部下に対してマウントとってみたり、自分の能力を誇示してみたり、お気に入りの部下にだけ投資してみたり。そうすることが、連続的な ×0.99 であることに気づいてない。

リーダーは常に、どうやったら×1.01を与えるかを考えないといけないよね。

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